-弥生 March-

 前日に気温が上がり霙まじりとなった翌日、きれいに晴れ渡った空に樹氷がキラキラと輝き素敵な空間を作り出していました。日が上がって気温が上昇したり、風が強ければ落ちてしまうのでつかの間の自然美です。
 山荘近くの穂高が見える場所。その雪原に一筋の足跡が穂高に向かって続いていました。もしかしてこのライチョウ、穂高に魅せられて「行ってみたい!」と思ったのでしょうか。以前白山で発見されたライチョウは北アルプスから山づたいに移動したと考えられているので、この距離、この地形なら別に移動してもおかしくはないでしょう。
 「誰だ!この雪崩斜面に入り込みゆうゆうと斜面を横切っているのは」
ある朝、何気なく山を眺めているとふと気付きました。ここは要注意斜面。人が入ることはめったにありませんが、歩いたような形跡が。しかし、なんか変ですね。どれも途中で途切れたようになっています。うさぎがジャンプしてもさすがにこの距離は飛べません。オコジョは雪の中をもぐって行くとは聞いたことがありますが、オコジョにしては大きすぎます。よくよく考えてみると、これもライチョウの足跡のようでした。どこへ行きたかったのか、何が目的だったのかは分かりませんが、これだけしっかり跡が残っているという事はかなりのラッセルだったと思います。ご苦労様でした。
 3月に入り気温が上がってくると、ボッカの後はついつい飲みたくなります。ふだんは晩酌もしない日がほとんどだし、別に無くても大丈夫なのですが、この日は昼間から飲んでしまいました。お山に乾杯!
 今年は3月末現在、昨年に比べて十分な積雪があります。ドカ雪はありませんでしたが、コンスタントに降ってくれたし3月は雨もありませんでした。よい状態です。これから残雪期に向かってこの状態が続くことを期待します。春山バスは4月22日土曜日からの運行予定です。ただし除雪状況によっては遅れる可能性もありますから、事前にご確認ください。