これほどまでに雪の少ない年は異常です。私の数少ない経験では思い当たらず、年配の先輩方にお聞きしても記憶にないとのことです。12月21日の入山初日。このときはまだ年末寒波を期待していました。
ただ単に雪が少ないということではなく、気温が下がっていないという事のようでした。秋に下山した11月中旬以降の最低気温が-13度にしかなっていないという事実と、この水槽の氷が何より物語っています。いつもの年なら5センチ程の厚さになってる氷が、今年はなんと1センチ未満でした。
 期待した年末寒波は来ず、暖かな年の瀬を経て、新年を迎えることとなりました。神々しい初日の出に頭を垂れ、一年の無事と気候の正常化を祈念いたしました。山荘での8回目の新年ですが、きれいな初日の出を拝めたのは2回目だと思います。その後は4日まで続けてご来光を拝めました。
 好天続きで気温も上がり1月3日には最高気温が+1.1℃を記録しました。正月の気温ではないです。暖かくて身体は楽でありがたいのですが、スキーヤー,ボーダー、更にはスキー場関係者には弱り目にたたり目です。登山者にとっては、藪が気にならない程度に埋まっているため歩きやすく、正月のこの時期に頂上に立てる幸運に恵まれた方もいらっしゃいました。例年この時期にはなかなか頂上には立てません。
 気温が高いため、日中屋根の雪が解けてつららがのびます。さらに舞う雪も湿っているため、それがつららに張り付き、めずらしい造形となりました。一番左のつららは2メートル程伸びました。この付近では3月ごろ気温が上がればつららは発達しますが、風が強く雪も乾燥しているので、つららに付着することはほとんどありません。
 あっという間に年末年始の営業は終了いたしました。雪かきの苦労もなく、暖かく過ごせたので私にとっては非常に快適な営業でした。しかしこんな状態が続けば、山スキー山ボードを十分に楽しむことができず、愛好者にとっては苦痛の日々が続いてしまいます。これは冬だけの問題ではなく、残雪期の問題にもなってしまいます。更には夏の水不足。なにもいいことはありません。雪かきの苦労も寒さも厭わないので、なんとかドカッと降ってもらいたいものです。次は2月6日土曜日からの再開です。よろしくお願いいたします。

年末年始の営業風景